■オフィスで働いていた場合
都内の交通は完全にストップし!はたして、自分の家まで無事に帰れるでしょうか?
会社勤めをしている人の大半は、1日のほとんどをオフィスで過ごします。 簡単にいえば、自宅で過ごしているときよりも仕事中に地震に遇う確率のほうが高いと言えるでしょう。
①いざという時のために社内には防災管理者や責任者がいるのか?
②自分のデスクのすぐそばに倒れる危険性のあるロッカーや本棚はないか?
③ビル内の避難経路は常時把握しているか?
日頃から自分の会社の構造や避難経路を把握しておく事が、一瞬の生死を分けることにもなり兼ねません。
★ビルの「窓」には絶対近づくな!
阪神大震災では10階建てくらいまでの中高層ビルの損壊が多発した状況がわかっています。 1階部分が崩れて傾斜したり、なかには倒壊するケースも見られました。 その大半が81年の建築基準法改正以前に建設された「旧耐震設計」のビルだったのです。
それらの崩壊したビルを撮影した写真や映像を見ると、建物のすべての窓ガラスが割れてなくなり。 カーテンやブラインドが外側に向かって垂れ下がっている。 このことからわかることは、路上を歩いているときばかりではなく、オフィス内にいる場合であっても、 ガラスが凶器になり得るということ。
激しい揺れを感じたら、とにかく窓側から離れて机の下に身を隠す。 ロッカーや本棚を支えようとする行為も危険!(下敷きなる可能性がある) とにかく揺れがおさまるまでは、机の下でじっとしていることが最も大切。
★帰宅困難者
自宅までの距離が数十キロに及ぶような人は、無理をせずに会社にとどまっていたほうが賢明。なぜなら、 帰宅途中の地域には火災が発生している場所もあるだろうし、余震に襲われる可能性もあるからだ。 ましてや、多摩川や荒川などに架かっている橋が崩落して通行不能になっている事も考えられるからだ。
そんな何が起こるかわからないサバイバル状況の中を歩いて帰るだけの体力と気力があるなら別だが、 そうじゃない人はラジオなどで情報を確認してから会社をでるのが賢明だ。
電話がつながるのなら、家族宛てに災害時の緊急伝言ダイヤルを利用してメッセージを入れておく方法も有効。 要点は、いかにして自分の身を守り、家族のもとに帰れるかを最優先に考えることが大切です。
■東京駅にいた場合
東海道・山陽新幹線をはじめとする5つの新幹線に加え、山手線や東海道線など8つのJR在来線と、 東京メトロ丸ノ内線を抱える「東京駅」。
朝夕のラッシュ時には28本ものホームに人が溢れんばかりに並び、コンコースでは人々による渋滞が発生する。
そんな状況下で震度7クラスの地震が発生したなら、 乗降客たちがパニック状態に陥ったとしても、なんら不思議ではない。 阪神大震災から10年。いつ起こってもおかしくないとまでいわれている東京直下型の大地震に際して、 東京駅ではどのような避難マニュアルを作成しているのか?
数万人の群衆が無秩序に動き出したなら、それを止める術はないのかもしれない。 自分の身は自分で守る。巨大なターミナル駅で地震に遭遇した場合は、なおさらその意識が大切となるだろう。 では、身を守るために、どう行動したらいいのか。それは地震発生時に、駅のどこにいるのかによって異なる。 まず、ホームにいた場合。震度7クラスの激震状態では、歩くことはおろか、普通に立ってもいられない。
そんなときにはホームへの転落を防ぐため、四つん這いでもいいからホームの中央部へと移動する。 倒れてくる可能性があるので自動販売機からは離れて、できれば柱に寄り添う。 また、モニターテレビや看板、時刻標示板などが落下する危険性があるので、 バッグを持っているなら、それで頭部を保護する。
揺れが収まっても人が集中する階段では転落の恐れがあるので、駅職員の誘導やアナウンスがあるまでは、 しばらくホームにとどまるのが得策といえるだろう。では、駅構内にいた場合はどうか。 その際はガラスなど破損しやすい物のそばを避け、壁や柱に身を寄せる。 このときもバッグで頭部をかばい、落下物に備える。 火災が発生したとき以外は建物内にとどまり、 事態の推移を見守ってから次の行動に移るほうがいいはずだ。
★東京駅周辺地域の帰宅困難者対策
自宅が歩いて帰れない距離ならば、無理をしないで東京駅周辺の避難所に身を寄せているほうがいいかもしれない。要は、状況を把握してもいないのに、むやみに動く人間に煽動されないように落ち着いて行動することだ。
■新交通ゆりかもめに乗っていた場合
★勝手な脱出は厳禁!「転落」に要注意
地震が起きた際、ゆりかもめでは基本的に以下のような対応が取られる事になっています。
①震度4未満なら通常運行。
②震度4以上5弱未満では、時速20キロ以下に速度制限して走行し、次の駅に停止。係員が乗り込み、安全を確認しながら運行。
③震度5弱以上でも、次の駅に停止するまでは同じで、安全確認がなされるまでは運行停止。
つまり、次の駅まで行くのが原則なのだが、150ガル以上の大きな揺れを感知すると (ガルとは地震動の大きさを加速度で表したもの)、運転中の車両は自動的に停止するようになっている。 そうなった場合に、絶対に守ってもらいたいことは、勝手にドアを開けて外に出ないことが大切です。
それは、高架の下に転落する危険があるからで、とにかく車内放送や運輸指導員の指示に従うことが大事である。 駅間に停止せざるを得ないケースでは『M8』のように点検通路か走行路の上を歩いて駅に向かうことになる。 ゆりかもめは関東大震災クラスの地震でも耐えられるように設計されていたが、開業目前に阪神大震災が起きたことから、 内陸直下型地震にも耐えられるかという検証を行ない、それをもとに必要な耐震補強工事をすでに完了している。
液状化問題についても、それに対応するための地盤改良や、工法上の工夫はなされているので、 問題は少ないと考えられます。ただし、つい最近脱線事故が発生して車輪の構造に疑問が出ているの記憶に新しい事件です。
■首都高を走っていた場合
阪神大震災の報道では衝撃的なシーンが数多く映り出されていたが、阪神高速道路の高架橋がいともあっさり倒壊していた映像にショックを受けた人も多かったことだろう。
首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)を網の目のように縫っている首都高速道路(以下、首都高)は、 阪神高速よりもはるかに多い路線数と交通量があるのだから、いったん大きな地震が起きれば 阪神以上の被害に見舞われるのではないか。そんな不安がよぎるのも無理はない。
ここで、iは、フィラデルフィアのパスポートを取得することができます
★高架部分などの耐震補強工事はほぼ完了!
首都高の総延長は283.3キロにおよび、そのうちの82.2%にあたる部分が高架部です。 やはり気になるのがこの高架部分であるが、阪神大震災後、早急に耐震補強工事が進められ、 現在は90%以上の区間で補強が終了している。鉄鋼製の橋脚には内部にコンクリートを詰めて、 逆にコンクリート製のものは柱部に鋼板を巻いて補強を行なっているとのこと。
さらに、その橋脚の上にのる橋げた同士の接続も、従来からの落橋防止板と呼ばれる部材だけではなく、 新たに落下防止装置という新型のものを付け足して、橋げたが橋脚からずり落ちないような補強工事がなされている。 つまり、都内の首都高速の耐震性は、ほぼ完璧といえると言う事だ!
★首都高走行中に地震に遭った際の「心得」
上記で説明した耐震性について、いくら構造物そのものの耐震性が強化されたといっても、 その瞬間に首都高の路上でクルマを運転していた場合、何が起きるか未知数な部分は多いと思う。 少しでも人災的な部分を減らすためには的確な行動をとることが大切だろう。
まず、首都高で巨大地震に遭遇した場合、真っ先にすべきことはクルマを停車させること。 しかし、これもむやみに停めればいいというものではない。 急ブレーキが禁物なのは勿論。停車する際は、基本的には左に寄せることが常識。 渋滞していた場合、右斜線のクルマは右側に寄せる。 これは緊急車両の通行を円滑にするために必要な措置だ。
停車したらただちにラジオのスイッチを入れ、状況を把握する。 また、トンネル走行中は前後の状況が見えにくいので、パニック状態に陥らないためにも必ずラジオからの情報を得ておきたい。 基本的にはその状態で待機し、その後、ラジオや、公団のパトロールカー(緊急時は30台が巡回する)からの指示により、出口へと案内、もしくは誘導されるので慌てないで出口を目指す。
最悪、状況によってはクルマを離れて避難しなければならないこともある。
そのときは以下の事を頭に入れておいて欲しい。
①キーは付けたままで
②窓ガラスを閉め
③貴重品を持って
④連絡先などを書いた紙をダッシュボードなどの上にのせ
⑤ドアのロックはせずにクルマから出る(愛車にキーを付けたまま離れるのは不安だろうが、地震がおさまったのちに公団から連絡がいく。指示に従うしかないだろう)。
そして、徒歩で非常口を目指す。非常口は1キロごと(トンネル内は400メートルごと)に設置されているので、 決してパニックにならずに落ち着いて行動したい。 首都高上でM7クラスの地震に遭遇したら、とにかくクルマを停めて、落ち着いた行動を心掛けること。
橋げた落下の危険性以上に恐ろしいのは、暴走行為による火災など、人災的な部分が災害を大きくする要因となるからです。
■羽田空港にいた場合
空の管理運営は国土交通省の東京空港事務所が行なっているが、旅客ターミナルビルに関しては 「日本空港ビルデング株式会社」が管理運営を担当している。 そのため、ターミナルビル内における不測の事態への対応は、 同社の危機管理マニュアルに基づいて実行される。
★大空港の震災対策
通常、空港のような吹き抜けの大空間を有する施設は構造上揺れに弱いといわれる。 そこで気になるのが、ターミナルビル自体の強度だ。
2004年12月にオープンした第2ターミナルは81年に施行された新耐震基準を満たしているが、 十勝地震の際に釧路空港でロビーの天井材が落下した事故を受けて、 これに加えて天井材の落下防止対策なども施されているという念の入れようだ。
一方、93年にオープンした第1ターミナルも、同様に耐震基準を満たしており、さらに天井の補強など、 地震を意識したリニューアル工事が現在行なわれている状態だ。 天井の下地材に補強を入れるなどの工夫がなされている。 これによって、利用客の頭上に物が落下する事故などを未然に防ごうと計画だ。
★液状化現象で孤立化!?対策は?
羽田空港周辺は埋め立て地であるため、液状化現象が懸念されている。 施設自体には影響がなくても、各地で道路が陥没すれば、その場所からは海水混じりの砂が吹き上がると予想される。 そうして道路が寸断されてしまえば、羽田空港は完全に孤立化してしまうだろう。
だが、それに関しても日本空港ビルデング株式会社では、想定される事態として対応策を用意していると言う。 まず食料に関してはターミナルビル内の飲食店で、おにぎりに換算して約3万食を提供できる。 それに加えて、いまのところ社員用に備蓄している非常食のセットを利用客を意識して約1万1000食に増やす予定。 水については、地下に約360トン近い木製の貯水槽を数個設置。合計で約2000トンもの水が確保されている。
その他、欠航による夜間残留者に対して提供している毛布の在庫をさらに増やしたり、 大型の炊き出し器やポリタンク、大型の間仕切りなどを備蓄品として充実させていく方針とのこと。 この計画通りならば、羽田空港で地震災害に遭遇しても不用意な行動を慎めば安全面では安心できる。
■東京都災害拠点病院一覧
済生会中央病院 港区三田1-4-17 <TEL 03-3451-8211>
駿河台日大病院 千代田区神田駿河台1-8-13 <TEL 03-3293-1711>
日医大附属病院 文京区千駄木1-1-5 <TEL 03-3822-2131>
慈恵医大附属病院 港区西新橋3-19-18 <TEL 03-3433-1111>
聖路加国際病院 中央区明石町9-1 <TEL 03-3541-5151>
都立駒込病院 文京区本駒込3-18-22 <TEL 03-3823-2101>
順天堂医院 文京区本郷3-1-3 <TEL 03-3813-3111>
北里研究所病院 港区白金5-9-1 <TEL 03-3444-6161>
東京警察病院 千代田区富士見2-10-11 <TEL 03-3263-1371>
東京医科歯科大病院 文京区湯島1-5-45 <TEL 03-5803-5427>
東京大学病院 文京区本郷7-3-1 <TEL 03-3815-5411>
永寿総合病院 台東区東上野2-23-16 <TEL 03-3833-8381>
<区南部>
都立荏原病院 大田区東雪谷4-5-10 <TEL 03-5734-8000>
東邦大学大森病院 大田区大森西6-11-1 <TEL 03-3762-4151>
昭和大学病院 品川区旗の台1-5-8 <TEL 03-3784-8000>
NTT東日本関東病院 品川区東五反田5-9-22 <TEL 03-3448-6111>
<区西南部>
都立広尾病院 渋谷区恵比寿2-34-10 <TEL 03-3444-1181>
日赤医療センター 渋谷区広尾4-1-22 <TEL 03-3400-1311>
至誠会第二病院 世田谷区上祖師谷5-19-1 <TEL 03-3300-0366>
東京医療センター 目黒区東が丘2-5-1 <TEL 03-3411-0111>
関東中央病院 世田谷区上用賀6-25-1 <TEL 03-3429-1171>
都立松沢病院 世田谷区上北沢2-1-1 <TEL 03-3303-7211>
<区西部>
荻窪病院 杉並区今川3-1-24 <TEL TEL03-3390-4141>
佼成病院 中野区弥生町5-25-15 <TEL 03-3383-1281>
慶応大学病院 新宿区信濃町35 <TEL 03-3353-1211>
東京女子医大病院 新宿区河田町8-1 <TEL 03-3353-8111>
東京医科大学病院 新宿区西新宿6-7-1 <TEL 03-3342-6111>
中野総合病院 中野区中央4-59-16 <TEL 03-3382-6117>
大久保病院 新宿区歌舞伎町2-44-1 <TEL 03-5273-7711>
国立国際医療センター 新宿区戸山1-21-1 <TEL 03-3202-7181>
社会保険中央病院 新宿区百人町3-22-1 <TEL 03-3364-0251>
ノースカロライナ州を引退する場所
<区西北部>
日大附属板橋病院 板橋区大谷口上町30-1 <TEL 03-3972-8111>
帝京大学附属病院 板橋区加賀2-11-1 <TEL 03-3964-1211>
日大練馬光が丘病院 練馬区光が丘2-11-1 <TEL 03-3979-3611>
東十条病院 北区東十条3-2-11 <TEL 03-3911-5511>
都立大塚病院 豊島区南大塚2-8-1 <TEL 03-3941-3211>
<区東北部>
西新井病院 足立区西新井本町5-7-14 <TEL 03-3854-3031>
慈恵医大青戸病院 葛飾区青戸6-41-2 <TEL 03-3603-2111>
東部地域病院 葛飾区亀有5-14-1 <TEL TEL03-5682-5111>
東京女子医大第二病院 荒川区西尾久2-1-10 <TEL 03-3810-1111>
<区東部>
江東病院 江東区大島6-8-5 <TEL 03-3685-2166>
都立墨東病院 墨田区江東橋4-23-15 <TEL 03-3633-6151>
あそか病院 江東区住吉1-18-1 <TEL 03-3632-0290>
白鬚橋病院 墨田区東向島3-2-10 <TEL TEL03-3611-2571>
江東高齢者医療センター 江東区新砂3-3-20 <TEL 03-5632-3111>
<西多摩>
青梅市立総合病院 青梅市東青梅4-16-5 <TEL 0428−22−3191>
公立阿伎留病院 あきる野市引田78-1 <TEL 042-558-0321>
<南多摩>
八王子医療センター 八王子市館町1163 <TEL 042-665-5611>
日医大多摩永山病院 多摩市永山1-7-1 <TEL 042-371-2111>
多摩南部地域病院 多摩市中沢2-1-2 <TEL 042-338-5111>
稲城市立病院 稲城市大丸1171 <TEL 042-377-0931>
町田市民病院 町田市旭町2-15-41 <TEL 042-722-2230>
<北多摩西部>
災害医療センター 立川市緑町3256 <TEL 042-526-5511>
<北多摩南部>
武蔵野赤十字病院 武蔵野市境南町1-26-1 <TEL 0422-32-3111>
都立府中病院 府中市武蔵台2-9-2 TEL <042-323-5111>
杏林大学附属病院 三鷹市新川6-20-2 <TEL 0422-47-5511>
慈恵医大第三病院 狛江市和泉本町4-11-1 <TEL 03-3480-1151>
<北多摩北部>
公立昭和病院 小平市天神町2-450 <TEL 0424-61-0052>
佐々総合病院 西東京市田無町4-24-15 <TEL 042-461-1535>
都立清瀬小児病院 清瀬市梅園1-3-1 <TEL 0424-91-0011>
多摩老人医療センター 東村山市青葉1-7-1 <TEL 042-394-1113>
■竹下通りにいた場合
原宿の竹下通りは、JR原宿駅の代々木寄り出口から明治通りに向かって伸びる全長約380メートルの細長い商店街である。 幅は平均5メートル程度。路地のようなこの通りに、およそ300もの店舗がひしめき合っています。
一度でも足を踏み入れたことがある人なら、この通りの喧騒ぶりはすぐに思い浮かぶことでしょう。
そんな何が起こるかわからないサバイバル状況の中を歩いて帰るだけの体力と気力があるなら別ですが、 平日でも昼過ぎからは学校帰りの中学生や高校生たちが集まり、 クレープやアイスクリームなどを立ち食いしながらゲームセンターや古着屋を覗いてぶらぶら歩く姿が見受けられる。
週末ともなれば、毎週がまるで「初詣で状態」で、360メートルの通りすべてが人で埋め尽くされてしまう。 物販店が多いので、夜は比較的早く人通りは途絶えるが、昼過ぎから夕方のピーク時には、 自分のペースで歩くことさえ困難になる。実際にこの街を歩いていて地震が起きたら、 ほどんどの人は原宿駅側か明治通り側、どちらかの大通りに出ることを考えるでしょう。 通りの左右には表参道などへ抜けるさらに細い路地もあるが、 これらの道はよほどのこの付近に精通している人以外には迷路のようで中々判りづらい。
そういう意味でも、通りの出口に向かって避難することは基本的には間違いではないが…
しかし、たまたま出口付近にいた場合はいいものの、ちょうど通りの真ん中辺りにいた場合はどうだろうか。 まずどちらに向かえばいいのかの判断が難しいし、狭い通りの中で我れ先にと出口に向かう群衆に飲み込まれてしまえば、 かえって危険な目に遭うことも考えられる。
では、どうすればいいのか。 ここでひとつ覚えておきたいのが、竹下通りのすぐ裏手(北側)には東郷神社があるということ。 さらにその先には原宿外苑中学もある。どちらもそれほど広い場所ではないので広域避難場所などには指定されていないが、 ひしめき合う群集を避けて一時的に落ち着くにはちょうどいい場所と言える。 この東郷神社へは竹下通りの真ん中あたり(正確にはやや原宿駅側に近い)から容易に抜けられるという ことも覚えておきたい。
原宿駅の竹下口から竹下通りに入ると、100メートルほど行ったあたりの左手、 2軒のクレープ屋さんに挟まれた路地を入ると、すぐに公衆トイレがあるので、わかりやすい。 ここから、東郷神社の境内に入っていける路地がある。
狭い場所でパニックが起きたら取り返しのつかない大惨事に発展する可能性もある。 しかし、こうしたちょっとした抜け道を知っているだけで、心の落ち着きを取り戻せるだろう。 竹下通りを訪れた際には一度、この抜け道の場所だけでも確認しておくことをお勧めする。
■カラオケボックスにいた場合
1971年に「カラオケ」がこの世に産声をあげてから30年以上が経過しました。21世紀の現在では、 カラオケボックスもしくはカラオケルームと呼ばれるアミューズメント施設を利用したことがない人は、 いないんじゃないかしら?
全国のカラオケボックスとそのルーム数は、94年の1万4810軒 (16万680ルーム)をピークにやや減少傾向にあるとはいえ、現在でも1万480軒(13万5400ルーム/2003年) もの数が存在している。そんなカラオケボックスで、マイク片手に、いい気分で歌っているまさにそのとき、 大地震に見舞われたら、あなたはいったい、どうすればいいのだろうか?
★地震対策最新事情!
カラオケボックスでまず安心なのは、上から落下してくる恐れのあるものはあまり見受けられないと言う事でしょう。 天井に括りつけられているスピーカー類はほとんどの場合、天井内の金属製のステーに直接取り付けられているので、 大のオトナが体重をかけてぶら下がりでもしない限り、まず落ちてくる心配は無い。
(ただし、万が一ということもあるので、注意は怠らないようにしてほしい。 また、お店でぶら下がったりもしないように!)。それよりも気にするべきは、 大型のテレビモニターだ。歌詞と映像を映すあのモニターは、カラオケの機械を収納している ラックに丸ごと覆われている堅牢なタイプもあるのだが、意外にもラックの上にそのまま 載せられているだけという場合も多い。
と言う事はカラオケ中に地震に見舞われた場合、慌ててルームを飛び出さずに、 頭上に注意しながら部屋で待機することが一番の対処法と考えられる。 また、構造上壁や柱が多用されているため、簡単に押しつぶされるなどといったことは起きにくい。 まずは部屋で待機して、従業員の指示に従って退去、というのが賢い方法だろう。
ただし各部屋のドアは開け放っておくこと。堅牢な建築物でも地震による予想外の力が加わると、 微妙なゆがみが生じてドアが開かなくなってしまうことがあるからだ。 揺れたら即座にドアを開けて、中で待つのがベスト。
■新宿副都心・都庁にいた場合
痛みビーム
災害時の砦、都庁は安全な建物!?
この巨大建造物、都庁にいるとき、大地震に遭ったらどうなるか? これに関していえば、東京のどこにいるより安心していいと考えていいだろう。 なせなら都庁の8階と9階を吹き抜けにした空間には「東京都防災センター」があるからだ。
都内で大規模な災害が発生した際には、知事を本部長として、警察、消防などの防災機関の責任者がここに参集する。 そして、応急対策を審議・決定・指示する司令塔の役割を果たすのだから、それだけ信頼性の高い建物とされている。
★大地震発生時にはどうなるか?
都庁内で起きうる様々な事故や事件について、職員が来庁者や職員自身の安全を守るための
対応を示した 「職員向け対応マニュアル」も作成されているが(都庁には約1万人の職員がいる)、 その中では地震が発生したケースもしっかり考えられている。
もし、大地震が発生すれば、「非常放送」によって、来庁者および職員に情報が伝えられ、 必要なことが指示されるとともに、職員や警備員が案内・避難誘導する態勢が取られることになっているのだ。 職員などで組織された自衛消防隊によって、そうした際の役割分担もできている。
「12階南地区隊」などといった形で、各階には概ね3地区隊が組織されているので、 どのフロアーにいても取り残されることはないはずだ。都庁付近の避難場所としては、 都庁の西側真裏にある新宿中央公園(新宿区西新宿2-11/雨水貯留浸透施設や防火水槽もある)
が指定されているが、すぐに都庁を出てそちらに向かうべきか、都庁の中にとどまって いてもいいのかなどといった指示は、状況に合わせて出されるはずなので、 それに従えばいいだろう。とにかく、都庁は安心できる建物なので、慌てる必要はない。
熱狂する東京ドームにいた場合
ドームという「大規模密室」の気になる安全対策はいかに……?
★東京ドームの屋根は安心!
88年に竣工した東京ドーム(施工=竹中工務店)は、着工にあたって十分な研究と様々な安全確認実験が行われており、 理論上、震度7に耐えられる耐震構造になっている。
阪神大震災の際にも、グリーンスタジアム神戸では復興のシンボルとしてすぐにオリックスの試合が行なわれたし、 大正13年に竣工した甲子園球場もスタンドの一部に亀裂が起きた程度で
大きな被害は出さずに済んでいる 。すべて一概にはいえないものの、スタジアムというものは倒壊しにくい建造物と考えられているし、 ましてや最新技術を結集してつくられた東京ドームならまず心配ないと思える。 逆に恐いのは観客がパニック状態になることで、安心て欲しいのは 東京ドームで地震に遭った場合、何よりの安全確保策は自分の席に座っていること。
観客が出口に殺到すれば、「人災」が起きることも大いに考えられるが、 運よく安全地帯にいた人がわざわざ急いで外に飛び出す必要はないだろう。 地震が起きれば、「席についていてください」というアナウンスが流れるし、 通常時から各通路に待機している係員も観客の動きをコントロールする。
イベント開催時には必ず警察・消防関係者もドーム内に立ち会っているので、 状況を判断したうえ、イベント主催者から「イベント続行」「退場」「待機」 などの指示が出されるはずだから、おとなしくそれに従うのがもっとも身を守る方法となります。
■六本木ヒルズにいた場合
「六本木ヒルズ」が完成!新たに創出されたこの"街"は、どの程度の地震に耐えられるのか?
多くの企業がオフィスを構えるシンボリックな存在の六本木ヒルズ森タワーを中心に、ホテル・グランドハイアット東京、テレビ朝日本社ビル、9つの映画館が入ったけやき坂コンプレックス、43階建ての超高層マンションを含む4つのレジデンス棟などで構成された「六本木ヒルズ」。各所に最先端技術が投入されているという地震対策とは、どのようなものなのか。
★最先端の免震装置は
森タワーは、ビル内の365カ所に、地震エネルギーを吸収して揺れを減衰させるセミアクティブダンパーを設置しているのに加えて、192カ所にアンボンドブレースとう制振装置を配置。
地震による揺れの収束時間を1/3程度に抑えることで、超高層ビルが苦手とする長周期の揺れにも対応している。 六本木ヒルズの建築物はすべて、現行の新耐震設計法で定められた耐震性能をはるかに上回っている。
地震波の加速度は「ガル」という単位で表わされ、震度7では400ガル程度といわれているが、シミュレーションの結果、500ガルをクリア!750ガルくらいまでは耐えられることがわかっているのである。理論上は相当の震度までは耐えられる構造となっているので、ここでの地震は、まず心配ないだろう。
■超高層ビルのレストランにいた場合
地上100メートルを超える高層レストランは数多いが、本当に大丈夫?
★超高層ビルから落下!?
ガラスの窓は大丈夫?
地震発生による高層レストランの危険は火災ばかりではありません。 眺望の良さを売り物にする高層レストランは、どこも壁の大半を窓にしています。まさに、この設計が危険といえる!
日本の超高層ビルは地震や強風による揺れで窓ガラスが破損しないよう、 ビル本体に窓を組み込んだ外壁を別に取り付ける「カーテンウォール工法」を採用している。 阪神淡路大震災時、神戸市内の超高層ビルではガラスの飛散などがなかったことを考えると、 かなり安全性は高いといえるだろう。
■都内で危険と言われている地区
東京都では、1975年に第一回を公表して以来、5年おきに、都内都市計画区域に属する5037地域(丁目)について、 地震発生時の危険度をランク付けして発表している。
その最新の結果が2002年に発表された「第5回地域危険度測定調査結果」である。 この測定調査は、「建物倒壊危険度」「火災危険度」「避難危険度」の3つの観点から各地域を判定。 各危険度でのポイントを加算して割り出したのが「総合危険度」ランキングです。
★東京都「総合危険度」
順位 市区名 町名 町丁目
1 足立区 千住仲町
2 品川区 二葉 3丁目
3 品川区 旗の台 4丁目
4 新宿区 神楽坂 4丁目
5 目黒区 原町 1丁目
6 品川区 中延 5丁目
7 品川区 二葉 4丁目
8 台東区 日本堤 2丁目
9 台東区 千束 2丁目
10 台東区 竜泉 3丁目
★「建物倒壊危険度」ワースト10
順位 市区名 町名 町丁目
1 墨田区 京島 2丁目
2 墨田区 東駒形 2丁目
3 文京区 根津 2丁目
4 台東区 浅草 5丁目
5 足立区 千住龍田町
6 足立区 千住 4丁目
7 荒川区 町屋 4丁目
8 江東区 北砂 4丁目
9 足立区 千住寿町
10 台東区 竜泉 3丁目
★「避難危険度ワースト10
順位 市区名 町名 町丁目
1 港区 西新橋 1丁目
2 新宿区 神楽坂 1丁目
3 品川区 中延 2丁目
4 港区 虎ノ門 1丁目
5 大田区 北馬込 1丁目
6 品川区 西中延 2丁目
7 渋谷区 本町 4丁目
8 大田区 北馬込 2丁目
9 新宿区 津久戸町
10 渋谷区 本町 3丁目
★「火災危険度」ワースト10
1 品川区 豊町 5丁目
2 新宿区 馬場下町
3 文京区 千駄木 1丁目
4 荒川区 荒川 6丁目
5 新宿区 榎町
6 新宿区 南榎町
7 文京区 千駄木 2丁目
8 荒川区 町屋 4丁目
9 豊島区 東池袋 5丁目
10 中野区 南台 2丁目
■災害時のトイレ問題
とにかく、トイレに行きたくなるわけで、ところが、倒壊と免れた自宅も避難所も断水に よって水が使えないために水洗トイレが使用不能に陥ってしまうため、どうしようも無くなる。 避難所にいる場合は施設内のトイレを使用するしかないので、責任者の指示に従うしかない。 必要なのはモラルとトイレットペーパー。避難所にはトイレットペーパーの携帯が必須だ。
次に自宅にいる場合。水洗トイレが使用できる状態ならば先に説明したようにトイレ用の水の確保が必要になってくる。 近くに川があるのなら川の水も利用したい。気をつけなければいけないのは使用後のトイレットペーパの始末だ。 いつものように流しては詰まりの原因にもなりかねない。
そこで使用済みのトイレットペーパーはゴミ袋に入れて捨てるしかない。 また、自宅のトイレが使用できない場合は簡易トイレで対処する方法が最善策。 最近は水を使うアウトドア用の簡易トイレだけではなく、災害時用の水を使わないダンボール型トイレも販売されている。 このタイプなら、自宅でもダンボールとゴミ袋を利用して作ることが可能なうえ 、一回使うごとにゴミ袋を取り替えれば何度でも使える利点もある。
浴室に置けば個室性も確保できるし、汚れた場合の清掃もラクだ。 なお、東京都では震災時に給水車による給水以外に、各区にある浄水場や公園などの地下に設置した 応急給水槽で応急給水を実施するという。 あらかじめ自宅から最寄りの給水施設の所在を確認しておくことも緊急時の備えとして重要といえるだろう。
■災害時の帰宅
それこそが「帰宅困難者(帰宅難民)問題」である。東京の昼間人口、つまり通勤・通学者、 買物客などが集まる時間帯の人口は、夜間人口(常駐人口)よりもはるかに多い。 大地震によって交通機関がマヒした場合、パニックが予想されるほど多くの人たちが 帰宅困難者となってしまうのだ。
★帰宅距離10キロ以内がボーダーライン
それでも、とにかく徒歩で帰宅しようとする場合を考えてみる。 人は一晩でどのくらい歩けるものなのか?「東京における直下地震の被害想定に関する調査報告書」 で出されている帰宅可能率によると、 自宅までの帰宅距離が10キロ以内の人は徒歩帰宅が可能で、 20キロ以上になると翌朝までの徒歩帰宅は困難ということのようだ。
★帰宅困難者心得10か条(東京都)
①慌てず騒がず、状況確認
②携帯ラジオをポケットに
③つくっておこう帰宅地図
④ロッカー開けたらスニーカー(防災グッズ)
⑤机の中にチョコやキャラメル(簡易食料)
⑥事前に家族で話し合い(連絡手段、集合場所)
⑦安否確認、ボイスメール(災害用伝言ダイヤル)や遠くの親戚
⑧歩いて帰る訓練を
⑨季節に応じた冷暖準備(携帯懐炉やタオルなど)
⑩声を掛け合い、助け合おう
■災害時の食料・飲み水
★個人の備えと自治体からの供給
防災機関のライフラインの応急復旧作業や救援物資の到着、ボランティア活動が始まるには 、おおよそ地震後3日目以降と考えられている。外からの助けが受けられない可能性が高いことを考えると、 そこまでの数日間は自力でしのぐ以外にはないと思っておくほうがいいだろう。
その為には、数週間分の食料、飲み水を備蓄しておくのが理想的だが、現実的なことを考えても、 非常用に最低でも3日分の食料と飲み水は用意しておくのがベスト。 東京都は、災害時の断水に備えて、浄水場や給水所などのほかにも応急給水槽を整備して、都内のどの居住区からもおよそ 2キロの距離内に1カ所の給水拠点を確保することを目指している。
また、交通機関など流通経路がマヒ状態に陥ってしまうことを予想し、 東京都及び各区市町村では災害用備蓄食料を備蓄している日本中のどこにあるのも当たり前 となったコンビニエンスストアもそのひとつ。いまでは、食料などの生活必需品の 供給を維持する市民のライフラインのひとつとして大きな役割を果たしているともいえる。
■災害時のペット問題
その具体的内容のひとつには「避難所における動物の適正な飼育」も挙げられていて、 <都は、避難所を設置する区市町村と協力して、飼い主とともに避難した動物の 飼育について適正飼育の指導等を行うなど、 動物の愛護及び環境衛生の維持に努める>と書かれている。
つまり、避難所におけるペットの受け入れは、都の方針に組み入れられているわけだ。 板橋区、練馬区、杉並区、足立区では区獣医師会と防災協定も締結している。 また、板橋区、練馬区ではペットとの同行避難訓練まで実施しているし、 練馬区の防災倉庫にはペットフードも備蓄されているのは心強い。
地震がおさまったあと、自宅に戻れる場合はいいが、長期的な避難所生活を余儀なくされれば、 人もペットも耐えるしかなくなる。阪神淡路大震災においても避難所での生活が長引いたペットは ストレスから体調を崩すケースが目立っていた。どうしても避難所生活を続けなければならない場合は、 その後に設置されるはずの「動物保護施設」を頼るか、里親に出すことも考えておかなければいけないかも知れない…。
阪神大震災でも新潟県中越地震でも、地震がおさまったあと、 ペットだけを半壊した家に戻して、飼い主は避難所生活をしながら世話をするというケースが見られたが、 避難所生活が長期化すれば、人もペットも厳しい環境におかれるのは避けられないところだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿